蒼と緋の漂流誌

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FORTUNE ARTERIAL

7点。んー。発売前に公式サイトを見た時に、あんまり惹かれるものを感じなかったんだけど、最後までその感触をいい意味で覆してくれなかったのが残念。

親の仕事で転校を繰り返してきた主人公の孝平は、ようやく全寮制の学院に入学することで安住の地を得たかに見えた。が、実は登校初日に出会った生徒会副会長が実は吸血鬼だった…。

てなわけで、オーガスト初のSF以外のストーリーが展開されるFORTUNE ARTERIAL。萌えエロとしては非常にクオリティの高いものに仕上がっているんじゃないだろうか。丁寧に作られているのがよくわかる。キャラがきちんと立っていて話の流れもスムーズなのでサクサク進めたかな。前作けよりなは眠くて仕方がなかったけど、本作は随分うまくなった気がする。

キャラに萌えられてらぶらぶエッチが大好きな人にはぜひぜひお勧め。じゃ、細かい所は続きで。

CGは綺麗。特に背景。結構お金と時間かけてるんだろうねえ。演出もBURIKOだけあってかなり頑張ってて、絵の綺麗さと相まってすごく綺麗な絵になってる。グラフィック的には近年見たことのないくらいクオリティのあるゲームだな。ダントツだと思う。

べっかんこうの絵は洗練されているように思えるけど、なんか塗りのせいか劣化しているようにも感じられるな。特に、立ち絵だと鉛筆みたいにがりがりなんだけど、イベントシーン、特にえちシーンだと急に肉つきが良くなるんだよなあ…。初回限定版付属の資料集にあるべっかんこうのラフ絵を見る限り、ああいうふわっとした絵はかわいくてうまいんだけどね。

先に演出の話を出したけど、プログラムが相当頑張ってる。プロローグでの電車の車窓から電柱が流れる様から、眷族に命令する時の目の演出とか綺麗だよねえ。それでいてCPUはほとんど使わないのはすごいわ。あと、バックログで指定した行に戻れるというのはたぶんこのゲームが初なんではないだろうか…。まさか全部のセリフにタグ持ってるのか…？？？　でも今回ではあまり必要とは思えない機能だけど。まあ今後に期待。

声優さんはみんなレベルすごく高いんだけど、あえて言うなら男性陣二人、特に伊織かな。軽妙な語り口がテンポよくストーリーを読ませるね。女性陣では白役の姫川あいりと瑛里華役の観村咲子。姫川あいりは若い人なんだろうか。あのロリ声はファンがつきそう。くらくらきたわ。ほなみん役で有名な観村咲子の演技も好きだったなあ。声はほなみんだけど性格的に正反対の、瑛里華のちょっと前に出る仕切り役的な性格を演じきっていて感心。抑え目の慈しみあふれる演技は母性あふれる慈しみの感情が感じられて癒されましたわ。

ま、個々のパーツはすごくよくできていて、シナリオも隙のない作りをしているので、安心して読めるし楽しめるし萌えられるしえろいゲームになってると思う。ただいかんせん何か物足りない気がするのも事実。なんでだろ？　オーガストは、特に榊原氏はヒューマンドラマを描くより舞台仕掛けを考える方が得意そうなんだけどなあ。オーガスト自体、けよりなからヒューマンドラマに路線変更をしたのかなあ。バイナリィポットをオーガスト最高傑作と思っている自分としては、期待したいんだけどね。

テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

2009.01.28 | | Comments(0) | Trackback(0) | ゲーム