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屍鬼

屍鬼 1 【通常版】 [Blu-ray]ちょっと生活に余裕が出てきたのでレビューでもちまちま書いていきますか。書いてない間にもいろいろ見終わったものもあるんだけど…。まあそれはそれ。

最近「屍鬼」を見てました。これ、出版されたの確か20年近く前だよねえ。作者の小野不由美は、あの当時十二国紀しか知らなかったので、こんなおどろおどろしいタイトルの付いた、これまたごついハードカバーを書くなんて結構びっくりしたもんでした。友達が読んでて気にはなってたのだけれどそのまま触れることなく、気づいたらコミック化そしてアニメ化して目の前に帰って来るという。ちょっと昔を思い出して感慨にふけってみたり。

さて、この屍鬼ですが、ぶっちゃけ吸血鬼ものですな。吸血鬼もののお約束をきっちり踏まえた作品に仕上がってますな。作品のBGMに通して感じられる物悲しさがストーリーの行方を表しているというか。前半は純粋なホラーもの、そして後半は攻守立場を変えたサスペンス物といった感じで話が進行していく。前半の重苦しさ、閉鎖的な村を舞台にしているせいかまったく対応できないまま人が死んでいく様を存分に見せられて、ここで合わない人は結構脱落する気も。私もスタートはよかったものの中盤にかけて見てて結構しんどかったですな。

そして、吸血鬼が村を乗っ取る所まで行ってから、一気に攻守変わって村人が逆襲に転じてからは展開が速い速い。今までのうっ憤を晴らすかのような進行っぷりでさくさくと吸血鬼が退治されていく様はスカッとしますな。ま、そんなこんなで結局物語としては吸血鬼は命からがら村を追い出されることになるわけです。

この話がすごく面白いなあと思ったのは物語の構造がきれいに対称になっていることでしょうか。清水恵で始まって清水恵で終わる。最初の村からの浮きっぷりとそして最後の殺され方…。あの道化っぷりが最高ですな。そして吸血鬼一族が村に引っ越してきて、最後に彼等は命からがら村から逃げ出していく。最初は村人が無情にも殺されていく様を見せられたかと思ったら、吸血鬼の正体がばれる中盤を挟むと、吸血鬼の側の事情や孤独さを描いていく。とてもきれいな構造で見ていて感心してました。

最後は館もののお約束で炎上して終い、っていうオチまで丁寧につけてくれてB級ホラーにまとめてしまってどうしようかと思ったけれど(笑)。見ていて吹き出してしまった。

終わらせ方も結構お気に入り。吸血鬼は結局逃げおおせたし、それになにより人狼は穴埋めしただけで殺せずなにも解決できていない。そして、一番は始祖の存在を匂わせておきながら結局そこにはたどりつけなかったこと。この辺の余韻の残し方は秀逸で、ホラー映画の教科書的なけりのつけかたを忠実にやっていて実に素晴らしかった。

というわけで8点。B級ホラーが好きな人にはお勧めかと。

2011.04.30 | | Comments(0) | Trackback(0) | アニメ

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はしばみゆう

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